クロックワークナイト 〜ペパルーチョの大冒険・上巻〜
メーカー:セガ・エンタープライゼス
1994年(平成6年)12月9日発売
(左の画像は下巻のものです)
1994年(平成6年)12月9日発売
(左の画像は下巻のものです)
前回は、発売時の環境をお話ししました。
今回は、このゲームの『わくわく♪』の要素を3つご紹介します。
●わくわく♪要素その一:『3D横スクロールアクション』
当時のアクションゲームは「横スクロール」が定番でした。
このゲームもそれに沿った内容ですが、根本的に違うものがあります。
それは『3D』だということです。
とにかく、立体的です。
歩くと物の見える角度が微妙に変わります。
3D空間なので、画面の奥で何か動いているヤツがいたります。
例えば、上下に稼働する足場とロープで繋がっている画面奥にある足場の上で、
なに者かがハンドルを回して、足場を操っているのが見えたりします。
歩いていて、飛び越せないような穴があった場合、躊躇していると、
背景にある棚のようなものが急に倒れて来て、慌ててよけると、
それが穴の上に覆いかぶさり、通れるようになったりします。
画面の手前から戦闘機が飛来してトランスフォごにょごにょごにょする
ボスと戦ったりします。
「ブルーのオーバーオールに赤い帽子を被ったみんなんの人気者」が、
3D横スクロールで登場する20年以上前のゲームですが、
今でも、結構、楽しめる動きです。
●わくわく♪要素その二:『名作映画の先駆け?』
主人公「トンガラ・ド・ペパルーチョⅢ世」は
ゼンマイで動くおもちゃ。
おもちゃが主人公と言えば『夢の国』のキャラクターが有名ですが、
そちらの映画の公開は1995年。
ペパルーチョはその1年前の1994年の発売です。
『アメリカの一般家庭が舞台なうえに、
ノリの良いカントリー調の音楽』
「発売直後に北米で人気になっていれば……」
とわくわく♪した妄想をせずにはいられません。
因みに、映画の監督は、おもちゃコレクターの日本人を
参考に話を膨らませたそうです。
ウィキペディア
●わくわく♪要素その三:『魅力的なキャラクターと世界感』
「要素その二」にもつながるのですが、キャラクターと世界感が魅力的で、
シリーズ化が容易にできる要素が満載なんです。
ペパルーチョにはゼンマイで動くのライバルがいます。
そのライバルには師匠がいます。
例のごとくさらわれるヒロインは、からくり時計の人形です。
ペパルーチョにちょっと思いを寄せるのは、
歌の上手な香水の瓶。
物語のヒントをくれるボールなんかもいます。
そんなキャラクターたちが、人間が寝静まった夜中に目覚めるところから
物語が始まります。
このように、物語を広げる気になればいくらでも広げられる、
魅力的なキャラクターと、しっかりした世界感がこのゲームには
あるのです。
さてさて、このように、このゲームには『わくわく♪』要素が、
たくさんあります。
しかし、現在、このゲームはほとんど忘れられた存在になっています。
本当に残念なゲームです。
それでもネットを漁れば、再評価をするサイトにたくさん出会えます。
このように「エンタープライゼス」時代のセガには、
いいゲームなのに陽の目をみない、『わくわく♪』するゲームが
たくさんあります。
それをゆっくりこのブログで紹介していければと思います。
そんな訳で、「名作になれ損ねた、おもちゃのヒゲのおっさん」を
二回に渡ってお送りしたが、最後はこちらのリンクでお別れです。
ペパルーチョテスト
HBK//ペパクラP